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【創作について】
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月夜に想う

なんか忙しいわけではないはずなのに
自分が精神的に焦っているのを感じます。
どうした俺





突発エッセイ

林檎



私とおじいちゃんは年に数回、顔を合わせるだけで仲は善くも悪くもなかったように思われます


おじいちゃんが入院したときき、お見舞いに行くと、普通に話していて、歩いていて元気そうでおじいちゃんはりんごの皮をグルグルつなげてむいて、食べさせてくれました。わたしはその林檎の味が好きでした


次にお見舞いに行ったとき、おじいちゃんは相変わらず元気そうでしたがずっと座っていました。この日もやっぱりおじいちゃんはりんごの皮を器用につなげてむいて、食べさせてくれました。わたしはその林檎の味が好きでした


次にお見舞いに行ったとき、おじいちゃんはベットから起き上がりませんでした。そこでわたしがりんごの皮をむくことにしました。形がいびつなうえに時間が経ちすぎて黄色くなって、切って食べてみましたが味が薄くておいしくありませんでした。「うまく切れたか」とおじいちゃんに聞かれましたが「切れんかった」って言って下手くそに切ったりんごを食べさせてあげるのが恥ずかしくて自分で全部食べました。おじいちゃんは「食べたかったなあ」と言って笑いました


月に一度のお見舞いが週に一度になり、二日に一度になりました。


わたしは毎回りんこの皮がうまくむけなくておいしくないりんごを自分で全部食べました。おじいちゃんは毎回「食べたかったなあ」と言って笑いました

毎日のお見舞いになって三日目の夜、おじいちゃんが死にました。


お医者さんが「ご臨終です」と言うとみんな泣いていました。なぜか私だけ涙がでませんでした


霊安室には付き添わずにひとりだけおじいちゃんの病室にいました。わたしはりんごをグルグルむいて切って食べました。


おじいちゃんがむいてくれた林檎と同じ味がしました。


わたしは林檎を食べながら泣きました。


もう、わたしのりんごを「食べたかったなあ」と言ってくれるおじいちゃんはいないけれど、たしかに林檎におじいちゃんはいます



おわり

小学生の教科書目指して撃沈
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